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『平成23年度 総義歯ライブ2日間コース』が行われました。

例年は2ヵ月で行なっている総義歯ライブですが、今年度は2日間の日程で診査診断から始まり総義歯製作、装着までの全ての行程を行いました。
 この『総義歯ライブ2日間コース』は、『基本8ヶ月コース』を基準とした実践的コースです。顎機能の診査・診断をはじめ、治療に必要な理論などは全て基本8ヶ月コースに準じています。基本8ヶ月コースを受講されたことのない方は、あまり馴染みのない用語や、初めて聞く理論が出て来たかも知れません。初めての方でもしっかりと理解できるように、松島正和先生が基本8ヵ月コースの復習となるレクチャーをコンパクトにまとめて行いました。また、重要事項は全て黒本(デザイニング・コンプリートデンチャー)に記載してありますのでご確認下さい。

実際の臨床と同じように、チェアサイドとラボサイドの治療行程をすべて2日間で、実際に受講者の方々の前で進めていきました。より精度良く、短時間で効率的に、しかも経済性も考慮した、患者さんに本当に喜んで頂ける治療システムをご覧頂きました。
 患者さん役を引き受けて下さった岡崎さん、本当に有り難うございました。岡崎さんから、前歯部の排列を理想的な基準通りではなく、より自然感が出るように敢えて少し叢生にアレンジを加えて欲しいという要望を頂きましたので、中切歯と側切歯の歯軸を全くの対称ではないよう、右上犬歯を若干八重歯のように排列致しました。さらにその状態で一口腔全体、そしてお顔と調和が取れるように、切縁・咬頭頂・先頭の修正を行いました。
 2日間の行程は以下のようになっております。

2月11日(土)

【チェアサイド】

  • 診査診断(問診、顎機能診査、口腔内一般審査、旧義歯の診査など)
  • 概形印象採得
  • 機能印象(筋形成)、精密最終印象採得
  • フェイスボゥレコーディング
  • 咬合採得(垂直的な顎位の決定)
  • ゴシックアーチ描記
  • チェックバイト採得
  • 試適

【ラボサイド】

  • 診断用模型製作(模型の診査)
  • 作業模型製作
  • 咬合床製作(基礎床、蝋堤)
  • フェイスボゥトランスファー
  • 作業模型の咬合器装着
  • ゴシックアーチトレーサー組み込み
  • 作業模型の咬合器再装着
  • 顆路調節
  • 人工歯排列(前歯部のアレンジ)
  • ブレードティースの組み込み
  • 埋没(パテシリコンを用いた埋没)

2月12日(日)

【チェアサイド】

  • 完成義歯の口腔内調整
  • 装着

【ラボサイド】

  • 掘り出し
  • リマウント
  • 削合
  • 研摩

装着後も疼痛部位などはなく、調整は殆ど行わなくてもよい状態でした。審美性に関しても十分に満足して頂けて、何でもしっかりとよく噛めて、現在も全く問題なくこの義歯をご使用下さっています。

 基本は、『基本8ヵ月コース』でお示ししている項目をひとつひとつ確実に捉えて治療を進めることが何よりも大切です。ご受講でない方は、是非8ヵ月コースをご受講ください。

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