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平成24年度 基本8ヶ月コース第5回が行われました。

基本8ヶ月コース第5回が行われました。

第5回のテーマは、「咬合構成の基準とリンガライズドオクルージョンによる咬合構成の実際」です。内容は、前歯部歯冠形態と審美、咬合の7要素、前歯部歯冠形態と人工歯排列基準、有床義歯に付与する咬合理論の変遷、リンガライズドオクルージョンの理論と有効性、ブレードティースの理論と有効性、滑走間隙の設定基準、e-Haクワトロブレードの開発コンセプト、デンタルマルチルーラーの使用法、テーパリング前歯の適正な排列の実際、リンガライズドによる咬合構成の実際、残存組織の条件による使い分けでした。

日本人に多いテーパリングの歯軸や、ラインアングルをはじめとする前歯部歯冠形態と審美の基準、一口腔単位でみる場合におさえていなければならない咬合の7要素、有床義歯で非常に有利なリンガライズドオクルージョンの裏付けとなる理論と臨床応用法を中心にお示し致しました。
実習では、リンガライズド用硬質レジン人工歯e-Ha6前歯とe-HaQクワトロブレードを用いた総義歯排列実習を行いました。前歯部の審美的な排列基準を整理し、臼歯部では理想的なリンガライズドオクルージョンを構成します。両側性平衡咬合(バイラテラル・バランスドオクルージョン)を構成し、偏心位でも均等な接触を与えることは通常非常に難しく、リンガライズドオクルージョンでなければ不可能です。
総義歯はフルマウス・リコンストラクションにおける咬合、顎運動を考える上で基準となります。総義歯上にも、6月に製作したスプリントと同様にブレーシングイコライザーを付与した顎機能に調和した補綴装置とする必要があります。今回の実習を通してその概念と調整法をご確認頂きました。是非実際の臨床で活かして頂きたいと思います。

今回は、大阪セミナーに大阪SJCD最高顧問、SJCD International副会長の本多正明先生がおいでくださいました。顎機能をしっかりと理解し、安全な歯科治療を行う必要性をお話下さいました。また、今回の大阪セミナーでは下條先生に、歯科と神経、全身との関係についてお話していただきました。

今回確認して頂いた「歯冠形態と審美」は白本(臨床機能咬合学)の p.25〜40 に、「咬合の7要素」は白本の p.73〜172 に、「リンガライズドオクルージョン」は黒本(デザイニング・コンプリートデンチャー)の p.134〜145 に、「人工歯排列」は黒本の p.146〜175に記載されています。