HOME > ニュース > 平成24年度 基本8ヶ月コース第4回が行われました。

平成24年度 基本8ヶ月コース第4回が行われました。

基本8ヶ月コース第4回が行われました。

第4回のテーマは、「顎機能に調和した補綴物の製作」です。内容は、咬合器に求められる機能と機構、下顎運動再現にあたって明確にすべき3項目、後方へのブレーシングイコライザー付与の必要性、作業側側方顆路角調節機構(リアウォール)の有効性、咬合器の基本的分類と症例に応じた選択基準、プロアーチ咬合器の効果的な調節手順、側方運動を再現する他の顆路調節機構等の詳細、プロアーチ・フェイスボーの基準とその有効性、的確で迅速なチェックバイト・テクニックのポイント、咬合器の顆路調節が不能となる主な原因、チェックバイトと咬合器調節の実際、咬合器の的確な操作法(ハンドリング)でした。

顎機能の理解が深まると、顎口腔系は実に繊細にできていることが分かります。従って、補綴装置を製作するために、正確に生体の顎運動を再現できる咬合器の使用が絶対条件となります。先月スタビライゼーション型スプリント製作を通して確認したブレーシングイコライザーを間接法の補綴装置上で付与するためには、プロアーチ咬合器で側方のチェックバイト記録を用いた顆路調節が的確に行わなければなりません。歯科技工士がどんなに丁寧に製作した補綴装置でも、咬合器に顎機能が再現されていないと、歯科医師は口腔内で山程の調整を行わなければならず、歯科技工士のせっかくの努力が無駄になってしまうかもしれません。顎機能に調和した補綴治療を行うためには、チェアサイド・ラボサイド共にお互いの作業を理解している必要があることを今回確認して頂きました。

今回確認して頂いた「プロアーチ咬合器の特徴と要件」は白本(臨床機能咬合学)のp.173〜186 に、「後方へのブレーシングイコライザー」は白本の p.78〜79 に、「フェイスボウトランスファー」は白本の p.140〜141 黒本(デザイニング・コンプリートデンチャー)のp.114〜121 に、「ゴシックアーチ描記」は黒本のp.112〜129に、「顆路調節」は142〜149 黒本のp.130〜133に記載されています。