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『平成23年度 顎機能に調和した包括的日常臨床』講演会が行われました。

東京:2月5日(日) 大阪:3月4日(日)

東京会場では2月5日(日)、大阪会場では3月4日(日)に『顎機能に調和した包括的日常臨床』講演会が行われました。
 講師の浅野栄一朗先生が日常臨床の中のから、基本8ヵ月コースでお示ししている本学会の基準で顎関節を評価し、顎機能に理想的に調和した歯列の再建を行なった症例をご紹介致しました。提示した殆どが顎関節に問題があった症例で、その全ての症例について、顎関節・筋の評価、3つの診断(病態診断、発症メカニズムの診断、エンドポイントの診断)を的確に行い、それぞれの症例に最も適した治療法を選択して、短期間で理想的に仕上げています。

上記の治療に必要な3つの診断の内容は以下に示す項目です。
 ・病態診断(現状把握のため)
 ・発症メカニズムの診断(再発防止のため)
 ・エンドポイントの診断(具体的な治療目標決定のため)

これにより、単に対症療法になることなく、何度も同じように再発することなく、オーバートリートメントとなることもない治療を行うことができます。

講演会は、午前中に顎機能の解説と、義歯、クラウンブリッジ、インプラントの症例を、午後は矯正、顎顔面外科矯正、最後に全ての複合症例を提示致しました。また、午後の最初は小野寺保夫さんがHeraeusのCAD/CAMを使用した次世代の陶材焼付用コバルトクロムの技工をお示し致しました。陶材焼成時のメタルフレームの歪みが生じにくく、新たな選択肢として非常に有効なものとなると考えています。また、小出勝義が僭越ながら、顎関節のディコンプレッションとディプログラミングの術式とその効果に関する解説、ならびに急性顎関節円板前方転位に対する効果的なマニピュレーションテクニックのポイントを解説をさせていただきました。

大阪では、大阪SJCD最高顧問で、SJCD International副会長の本多正明先生がいらっしゃっいました。「これからは、顎機能が詳細に理解できている必要があります。顎関節と咬合をしっかり勉強して下さい。」とお話頂きました。歯科は新しい時代に入ろうとしています。従来” 顎機能 ”と言われてきた分野は、新技術や新しい材料による治療の分野ではありません。先人の研究を整理し、現代の最新の研究と総合的にまとめ直すことで、今までブラックボックスとして捉えられてきた顎関節を十分に理解し、真の意味で顎機能に調和した治療を行うことができるようになりました。これからは、全ての歯科治療が顎機能に調和したものでなければなりません。

顎機能に調和した治療の基本は、基本8ヵ月コースでお示ししている項目をひとつひとつ確実に捉えて治療を進めていくことであり、何よりも大切です。まだの方は是非8ヵ月コースをご受講ください。

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